心雑音・先天性心疾患
乳幼児健診・学校健診などで『心臓に雑音がある』と指摘されたけど、どうすればよい?
胸部単純X線検査・血液検査・心臓超音波検査などを行い、先天性心疾患の有無を評価する必要があります。
当院では、上記の検査を実施することが可能です。より専門的な検査(カテーテル検査等)や治療、 手術が必要と思われる場合には、 適切な高次医療機関へご紹介とさせて頂きます。
学校健診等で指摘される心雑音のうち、ほとんどは機能性雑音(無害性雑音)と呼ばれる問題のない雑音です。もちろん、病的な心雑音の可能性もありますので、必要に応じて上記の検査を実施させて頂きます。
心疾患術後患者の感冒時対応などはしてもらえますか ?
対応可能な場合があります。先天性心疾患術後(ファロー四徴症術後、 Fontan術後など)の患者様の感冒時の対応、 予防接種・シナジス接種なども当院にて対応可能な場合があります。予約が必要ですので、電話にてご連絡を宜しくお願いします。
(お手数をお掛けして申し訳ごぜいませんが、 紹介状のご持参を宜しくお願い申し上げます)
川崎病
川崎病ってどんな病気ですか?
5歳未満の乳幼児のお子さん達に多くみられる原因不明の急性熱性疾患です。
どんな症状ですか?
- 発熱
- 眼球結膜充血
- いちご舌
- 発疹(BCG発赤)
- 首のリンパ節の腫脹
- 手掌/足底の紅斑、 回復期の落屑
6つの症状のうち5症状以上を認めれば、川崎病と診断されます。4症状以下であったとしても、不全型川崎病と診断されることもあります。
川崎病の治療は?
入院での治療が必要です。大量免疫グロブリン製剤投与、ステロイドパルス療法、血漿交換などを行います。多くの場合は、大量免疫グロブリン製剤のみで改善しますが、なかには治療に難渋することもあります。また、冠動脈(心臓を栄養している血管)に病変を合併することがあり、慎重な対応が必要になってしまいます。
川崎病の入院治療後は?
解熱後にアスピリン等の内服加療継続が必要になりますが、冠動脈に病変がなければ、一定時期が経過すれば、内服を終了することができます。また、冠動脈瘤の出現に注意し、定期的に各種検査を受ける必要がります(罹患後より5年間は経過観察が必要)。
学校心臓健診
学校心臓健診っていつ頃に実施される? どんな病気がわかる?
小学1年生/中学1年生/高校1年生に学校心臓健診が実施されます。
不整脈(上室性/心室性期外収縮・QT延長症候群など)をはじめとする心電図異常が指摘されます。心音図や聴診により心雑音を指摘されることもあります。心電図異常などから、 先天性心疾患(心房中隔欠損や修正大血管転位など)と診断されることもあります。
当院では、検査方針や治療方針などについてご相談させて頂くことが可能です。お気軽にご相談ください。
学校心臓健診で指摘された後はどうすればよい?
必要に応じて詳しい検査(血液検査、心臓超音波検査、ホルター心電図(24時間装着)、トレッドミル検査(運動負荷)等により、正確な診断を行う必要があります。
(当院では、血液検査、心臓超音波検査が実施可能です)
各種検査結果に応じて、 経過観察や治療が必要となることがあります。お気軽にご相談ください。
胸痛
こどもが「胸が痛い」って訴えていますが、心臓の病気ですか?
心臓の病気であることは稀です。こどもが胸痛を訴えることは稀ではありませんが(一般小児外来の0.2~0.6%)、 心臓の病気であることは稀です。こどもの胸痛の80% 程度は特発性・心因性・骨格系が原因とされています。
特発性胸痛とは、 病的/精神的要因のない胸痛で、 「ここが痛い」と一か所に規定できるような痛みであることが多く、きりきり/ズキズキ/差し込むような痛みと表現されることが多いとされています。
特発性胸痛以外には、 肺の病気(気胸など)、 消化器の病気(食道炎など)、 筋肉や皮膚の病気(筋炎/筋損傷/過剰な運動、 帯状疱疹など)が原因の場合があります。
心臓の病気に由来する胸痛は、 胸痛全体の2%程度と言われており、 迅速に対応を要するものもあるので注意が必要です。
発熱を伴う胸痛や先天性心疾患術後、 川崎病罹患後などは心臓の病気の可能性もあります。医療機関を受診するようにしてください。当院にて気軽にご相談ください。